味噌や醤油には植物性乳酸菌
日本の調味料である、味噌や醤油には植物性乳酸菌が含まれています。
これらの調味料を使ってつくられる和食は、乳酸菌が豊富な食事です。
和食は2013年に、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。
和食は「一汁三菜」が基本です。
一汁三菜はご飯、汁物、主菜一品、副菜二品。
野菜や魚が中心なので、栄養バランスに優れており大変ヘルシーです。
和食で使われる代表的な味噌と醤油。
これらに含まれる植物性乳酸菌について詳しくご紹介していきましょう。
まずは味噌です。
味噌は大豆に麹や塩を混ぜて発酵させます。
発酵期間は三ヶ月~一年とかなり長期間です。
発酵している期間に、麹菌の働きで作られた酵素が原料に含まれるたんぱく質やでんぷんや脂質を分解します。
たんぱく質はアミノ酸となり、でんぷんは糖分になります。
麹についていた乳酸菌や酵母が糖分を栄養にして、酸を作り出すのです。
これにより味噌の味を引き締めて、雑菌の繁殖を抑えてくれます。
醤油も、乳酸菌、麹菌、酵母菌の存在が大きくなります。
醤油の原材料は大豆、小麦。
塩で麹菌が生み出す酵素によって原材料が分解されるんです。
大豆と小麦(たんぱく質)はアミノ酸に分解され、小麦(でんぷん)はブドウ糖に分解されます。
仕込みから一~二ヶ月後に、乳酸菌は急速に増えて乳酸発酵を行います。
麹菌が作った成分が、乳酸や酢酸などの成分に変わるんです。
醤油の酸味は乳酸菌の働きで生まれた酸によるもの。
酵母菌がブドウ糖からアルコールを作って、醤油らしい香りとなります。
いつも何気なく使っていた味噌や醤油には、こんなにも菌が関わっていたんですね。
味噌や醤油は昔から使われていた調味料。
私たち日本人の腸にとてもよく合う乳酸菌なんです。
味噌や醤油を使う上で、気をつけなければいけないことを挙げるとすれば、塩分です。
味噌や醤油には塩分が多く含まれているので、使いすぎないように気をつけましょう。
体に負担をかけずに腸をキレイにしてくれる植物性乳酸菌が、たくさん含まれている味噌や醤油を使って、健康的な食生活を送っていきたいですね。